世界ラリー選手権ファーストステージ、初日を無事突破!
スズキの本格的なWRCデビューイベントの幕がいよいよ開き、#11のSX4 WRCを駆るトニ・ガルデマイスター選手と#12のP-G・アンダーソン選手は24日木曜の夕刻、ヴァランスでスタートランプをくぐった後、その先に待ち受ける2つのトリッキーなスペシャルステージ(SS)に臨んだ。上位10台に数えられるタイムを両方のステージでマークしたのはガルデマイスター選手。この結果、ガルデマイスター選手はラリー・モンテカルロの初日を暫定ランキング8位で終えた。一方P-G・アンダーソン選手は、彼にとって初めてのWRCのはじめの21kmを終えた時点で暫定12位をキープ。これまで主に2輪駆動で経験を積み重ねてきたP-G・アンダーソン選手の健闘の結果だ。
オープニングを飾ったのはサン・ジャン・ロヤーンのショー峠を舞台とする28.12kmのSS1。高速タイプのステージだが、日中いったん融けた雪がすっかり凍りついていて、選手たちは滑りやすい危険な状態の路面に直面した。つづくセカンド・ステージは輪をかけてテクニカルなコースで、8番目と10番目にスタートした2台のSX4 WRCは、凍りついた路面を前走車が磨き、さらに路肩から緩い雪を掻き散らした、極めていやらしいコンディションに対処しなければならなかったが、SX4 WRCはSS1よりむしろ水を得た様子で走破し、昨年の2度のテスト参戦からの車輌の進化を感じさせた。
カー・ナンバー#11のガルデマイスター選手はSS1、SS2を通じてインターカムの不調に苦しんだ。コ・ドライバーの読むペースノートが聞き取りづらいというのは暗い夜道のラリーでは時に致命的だ。しかし、ガルデマイスター選手は、スズキ・ワールドラリーチームとSX4 WRCの挑戦の始まりをポイント獲得で飾るべく、過去の経験を活かして必死でコースの先を読みながら走り続け、SS1を暫定8位で終え、SS2でもトップ10に入るタイムを刻んだ。
他方、カー・ナンバー#12のアンダーソン選手はオープニングステージのスタートを上手に決めて走り始めたが、14kmを越えた地点でドライブシャフトの損傷に見舞われる。SS1を暫定順位で総合11番手のタイムで乗り切るものの、SS1とSS2の間にサービスはなく、P-G・アンダーソン選手はドライブシャフトのトラブルを抱えたまま滑りやすいSS2に臨んだ。彼は、実質2輪駆動になったマシンを慎重かつ巧みに操って無事SS2を走りきり、皆が待つサービスパークに戻ってきた。
今、初日を無事に走りきったスズキ・ワールドラリーチームの2人のドライバーは、明日に待ち受けるステージに備えて休息をとっている。明日は、ヴァランスのサービスパークを拠点に朝6:50から競技がスタートする。
「僕たちにはいくつか困った問題があった。でも、それにも関わらず、初日をポイント圏内で終えることができた。SX4 WRCは全く新しいWRカーで、今後もっと改善していくべき部分を抱えている。でも嬉しいのは、潜在的な性能は明らかに良いとアピールできたこと。明日もタイムを狙って走るつもりだよ。」とトニ・ガルデマイスター選手が笑顔を見せる。一方でP-G・アンダーソン選手は苦笑いしながら「ハプニング盛りだくさんの初日だったよ!走り出してからたった14kmでドライブシャフトが折れてしまった。それから先は、2つの駆動輪で、どうやって滑る氷の上でトラクションを得るかという難題に直面したんだ。」とコメントを切り出した。「正直に言って、走り終えた後、僕らのポジションが予想していたより落ちていなかったことにとても驚いた。もっとタイムをロスしたかと思っていた。」そう続けるP-G・アンダーソン選手は、ガルデマイスター選手同様、SX4 WRCの基本的な性能を実感した様子だ。
スズキ・ワールドラリーチームを率いるチーム・プリンシパルの田嶋伸博は、「私たちの2台のSX4 WRCが今日見せたパフォーマンスを嬉しく思います。正式なWRCエントリーとしては初めてイベントで、暫定的な順位ですがポイント圏に入ることができたことを、まずは第一歩、大きな達成と捉えたいと思います。」と一語一語噛みしめるように語る。続けて、「昨年末、最後にテスト参戦したラリーGBから、まだわずか53日しか経っていません。その短期間で、ドライバーを含め、新体制のチームの皆で一致団結してプロジェクトを進めてきました。今日のオープニングステージを終えて、まだ早い言葉でしょうが、『ありがとう』と全員に言いたくなりましたよ。厳しい仕事でしたが、その結果が、ラリーの初日である今日の非常に有望な順位です。一歩一歩着実に進歩していきますよ。」と自信を見せて締めくくった。
DATE |
SS 01 |
SS 02 |
DAY 1 - TOTAL |
- Thursday 24 January |
28,12 |
17,58 |
|
Pos. |
ドライバー |
マニュファクチャラー |
タイム |
1 |
セバスチャン ローブ |
|
23:38.4 |
0.0 |
2 |
ダニエル ソルド |
|
23:51.1 |
+12.7 |
3 |
ミッコ ヒルボネン |
|
24:22.4 |
+44.0 |
4 |
クリス アトキンソン |
|
24:37.0 |
+58.6 |
5 |
Francois Duval |
|
24:51.9 |
+1:13.5 |
6 |
ペター ソルベルグ |
|
24:52.9 |
+1:14.5 |
7 |
ジジ ガリ |
|
25:04.5 |
+1:26.1 |
8 |
トニ ガルデマイスター |
|
25:31.5 |
+1:53.1 |
--
|
12 |
P-G アンダーソン |
|
26:52.1 |
+3:13.7 |