氷雪に覆われたスカンジナビアから灼熱のギリシアやヨルダン、ごつごつした岩肌にゆるい砂肌、そして舗装された峠道・・・。世界中の様々な気象条件と路面状況に、メーカーが威信を懸けて作ったラリーカー(ラリー用車両)で臨むのが世界ラリー選手権、通称WRCです。WRCはラリー競技の最高峰で、F1と並ぶモータースポーツ競技の世界最高峰です。
2008年のWRCは1月末の初戦モンテカルロ(モナコ)から順に、スウェーデン、メキシコ、アルゼンチン、ヨルダン、サルディニア(イタリア)、アクロポリス(ギリシア)、トルコ、フィンランド、ドイツ、ニュージーランド、スペイン、コルシカ(フランス)、日本、そして最終ラウンドとなるウェールズ(英国)を舞台に開催され、参戦している各メーカーはこの全15のイベントでの獲得ポイント総数を競います。


EVENT SCHEDULE

開催される場所は様々ですが、全てのイベントは同じ規則書に従って決まった様式で行われます。
各イベントは基本的に月曜日から水曜日のレッキ期間(コース下見、完熟走行)、水・木曜日のシェイクダウン(最終テスト走行)、木曜日の晩のセレモニアルスタート、続く金・土・日3日間の競技走行で構成されます。順にDay1(デイワン)、Day2(デイツー)、Day3(デイスリー)と呼ばれる本番3日間は、毎朝サービスパーク(イベントの拠点となるキャンプ場のようなところ)をスタートしたあと、その日の午前中の順路を走り、いったんお昼ごろサービスパークに戻ってきて点検整備やタイヤ交換(サービスと呼ばれます)などをして再び午後の順路を走ります。サービスの時間は決まっており、メカニックやエンジニアの腕の見せ所です。Day1とDay2は午後の順路の最後に再びサービスパークに戻ってきて点検整備をして翌日に備えますが、最終日のDay3は夕方ごろゴールし、引き続き表彰式となります。


GAME

各Dayの順路は、一般公道を決められたルートで交通規則に則って移動するロードセクション(リエゾン)と、その途中に設けられるスペシャルステージ(通称SS、一般者の通行を遮断したスピード走行区間)に大別されます。SSの数はイベントによりますが20前後で、全SSの総走行距離が400kmくらいになるように決められています。ラリーの勝敗は基本的にSSの走行タイムで決まります。1秒=1点換算の減点方式で、最終的に総減点が少なければ良い成績になります。どのドライバーもSSでは全開アタックしタイムを競います。ではロードセクションは勝敗に関係ないのかというとそうではありません。決められている時刻に所定の場所(タイムコントロール、通称TC)に到着しないと(あるいは早く着きすぎると)、減点(通常、早着は1分につき60点、1分遅着につき10点減点)されてしまいます。もしも渋滞に巻き込まれたり道に迷ったり交通違反で取り締まられたりすると、絶好調のドライバーでも悪い成績になることがあります。


CREW

サーキットのレースと違い、あらかじめまったく同じ条件のコースを事前にたくさん走りこむことが出来ないため(レッキ走行は2回までしか出来ない)、ラリーではロードセクションやSSで道順を指示したりSSで路面状況やコーナーのRを教えたりしてドライバーのサポートにあたる「コドライバー」が助手席に乗ります。レッキ走行のときにメモを取ってドライバーに指示を出すためのノート(ペースノートといいます)を作るのもコドライバーの役目です。上手なコドライバーはドライバーを走りに専念させることが出来ます。コドライバーとドライバーは2人一組で選手であり、2人を合わせてクルーと呼びます。
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